国分寺景観訴訟    梓澤和幸

〈目次〉
申請書要約
要請文
エッセイ
意見書
水くむ人々
意見書2 (環境に配慮した基礎工法について)



申請書要約 (2003年11月6日)

申立人59名、団体1、自然物2の仮処分を10月31日、八王子支部に申請した。 トヨタ、大京、オリックス開発の三社が国分寺駅南口から歩いて10分ほどのところに建てるマンション建築差止め申請だ。
みず、景観、歴史環境を守る、という理由である。

1、みず
  マンションは、国分寺崖線のすぐ北にできる。国分寺崖線とは、東西26キロメートに及ぶ崖の連続線で、 都の条例で自然保護の対象となる場所である。 マンション建設予定地の下に、こんこんと湧き出る有名な湧水がある。 湧水の流れる小川は、ホタルがすみ、ナガエミクリという絶滅危機植物が生えている。 マンションは8階建てなので、基礎工事は深く、地下水のみずみちを阻害したり汚染する。 多勢の人が2の名水を飲用し、生活用水として利用しています。 また、防水のため、小川から40トンの水がいつも蓄積されています。 水の枯渇・減少は深刻です。

2、景観
  都の条例では、崖線の樹木15メートルの高さ以上の高さをもつマンションは建築を制限されるべきだとされる。 25メートルをこすマンションは景観をそこねる。

3、歴史環境
  西暦750年代創建の武蔵国分寺は、寺域の中に、湧水と崖線上を取り込むという特徴をもっています。 この歴史的景観の保存、史跡保存は責務である。

4、住民は、自治体を仲介に2年以上協議をつづけた。
  事業者側は、みず、景観、歴史環境を守る協議をすると明示・黙示の合意をした。 よって、協議を誠実にしない中途半端な打ち切りは認められず、誠実な協議続行を求められる。

5、緊急性
  着工は11月20日に迫っている。
  原告団から皆さんへのアピール
   1,申立人(原告)になって下さい。
     次の委任状用紙に署名、捺印をして、送って下さい。
   2,トヨタ、大京、オリックス開発の三社に工事中止を要請してほしい。
     礼儀正しい丁寧なことばで、手紙を書いて下さい。

     (参)各社住所
       トヨタ本社
         〒471-8571 愛知県豊田市トヨタ町1番地
         〒112-8701 東京都文京区後楽1丁目4-18
       大京
         〒151-8506
         東京都渋谷区千駄ヶ谷4−24−13 千駄ヶ谷第21大京ビル
       オリックス
         〒105-0014東京都港区芝3丁目22番8号